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 オープンシステムの家づくり  〜 Image & Plan 〜

025 木造でつくる家を
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昔から人の住まいというのは、身近にある材料を使い、厳しい自然に耐えられるようにつくられてきました。
岩山に住む人々は石を積んで、イヌイットのように狩をして暮らす人びとは動物の皮や骨を使って、砂漠の人びとは煉瓦をつくって、といったように。

現在の日本で多くがつくられている住宅には、木造鉄筋コンクリート造鉄骨造があります。
この中で、昔から自然環境を生かして家づくりをしてきたのは木造です。
職人さんにつくってもらおうと考えているのは、この木造の家です。

木造の家にもいろいろな工法があるので、以下に書き留めておきます。




在来軸組工法は、現在の日本では最も一般的な工法で、土台と組み立てて、建物の骨組みをつくります。そして、筋交いという斜め材をバランスよく入れて、地震や風に耐えられるように考えられた工法です。

  

間取りの自由度が高く、開放的な空間をつくることも、プライバシーを重視した小部屋の多い空間をつくることも、比較的柔軟に対応でき、増改築もしやすい工法です。




伝統工法は、神社や仏閣、古民家などに用いられ、昔からある工法です。
金物(釘など)を用いず、木組みで家を築き上げるつくり方であり、などの水平部材を用いてつくられます。

  

地震にあうと大きく揺れるようですが、在来軸組工法やツーバイフォー、鉄筋コンクリート造、鉄骨造とちがって、揺れを柔らかく家全体で受け止める、という構造になっています。


ツーバイフォー(2×4)工法は、2インチ×4インチの木材(大きさによって、2×6だとか、2×8というのもあります。)で枠組みをつくり、その枠に構造用合板を釘打ちしてパネルをつくります。
このパネルをつかって大きな箱をつくるように組み立てていくものです。
壁で家全体を支える構造になり、柱や梁、というものはありません。
工場で壁部品はみんなつくって送られてきて、それを現場で組み立てる、という手順になるので工期は短くてすむのですが、在来軸組工法の間取りの自由さというようなことはなく、決められたパーツの中からより自分たちの希望に近いものを選んでいく、というようになるようです。
また、将来増改築をしたいというときには、初期の設計の段階で考えられている耐力壁の量やバランスを崩してしまうことになり、難しい、あるいは不可能になってしまいます。



以上のことを見てみると、「021 家族一人ひとりのこだわりは」 であげたような我が家の家族の好み、家に対しての希望をよりかなえてくれるのは、在来軸組工法であるように思えます。

また将来、おばあちゃん(母)が同居することになりリフォームをする必要が出てきたときに柔軟に対応できるところもこの工法があっているように思います。



最後に木造住宅一般に言える長所と短所をあげておきます。

まず長所として、
木の熱伝導率が低く、寒暖の差を受けにくいということ、見た目、手触り、匂いなど、感覚的に気持ちがいい、ということがあげられると思います。
無垢の木を素足で歩いてみたときの心地よさを多くの方が感じたことがあることと思います。
また、木は切る、削る、繋ぐなどの加工がしやすく、比重が軽いので扱いやすい素材です。そのため大工さんによる造作が自由に行えます。

では、短所はというと、
木を主材料にしているため耐火性は低く、また鉄骨造り、鉄筋コンクリート造の家に比べ地震に弱いといわれています。
また、湿度に弱く、カビなどで腐りやすい、反りや曲がりなど、材質が狂いやすい、シロアリなどの虫害を受けやすいということもしっかり覚えておかなければいけないところです。


では、今回はこのへんで・・・。


(2006.11.28)


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