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■ オープンシステムの家づくり 〜 Image & Plan 〜
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055 暑さ、寒さと上手につきあえる家づくり その2 |
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○ 床、壁、そして屋根に断熱効果の高い断熱材を使用する
○ 壁の中に通気層を設け、棟換気ができる構造にする
家のつくりについて、つづきの話です。
昔の家のように、どこかに隙間が必ずあって、家の中と外との空気の出入りが自然に行われているようだと、夏の暑さには具合がよくても、冬はすきま風が入り寒さくてかなわない。
そこで、今では多くの家が冬を快適に過ごせるように高気密、高断熱でつくられるようになってきています。
ただし、高気密、高断熱化が進むと、当然風通しの悪い家になってきます。
そうすると当然夏はジメジメと蒸し暑く、冬は外と中との温度差が極端に大きな家となってしまいます。
そうすると問題になってくるのが「結露」。
この結露というのは、湿度の高い空気が冷たいところに触れると発生します。
冷蔵庫から出したキンキンに冷えたビールに水滴がびっしりつく、あれです。
これを、表面結露といいますが、これは冬の冷たい外界と接している窓で結露するのと同じことです。
窓ばかりでなく、冬の冷気にさらされる断熱性の低い壁はビールの缶と同じことなのでやっぱり結露が起きやすくなってしまいます。
結露の発生しやすい条件というのが温度差にあるならば、当然家の中も条件によって結露はおこりやすくなります。
その一つが押入れの中。
湿気というのは、暖かくて湿気が多いところから、寒くて湿気の少ない方へと移動していくので、当然押入れの中は結露が発生しやすくなるのです。
また、目に見えるものばかりでなく、壁の中にも結露というのは当然発生することもあります。
内部結露というのですが、これが要注意なのです。
冬場。
湿度の高い室内から、湿度の低い室外へと湿気は流れようとします。
(押入れと同じ理屈です。)
この室内の湿気が壁の中などに入っていき、ビール缶に触れたのと同じことが起きれば結露が発生してしまいます。
内部結露は、腐敗菌を繁殖させるもとにもなり、長い年月の中で建物を大きく傷めていってしまいます。
だから、しっかり対策を考えておかねば、と思うのです。
そこで、対策として考えられることは、室内の湿度を低くするということ。
それに役立つのではないかと考えているのが、薪ストーブであり、部屋ごと仕切ることも、開放的な空間をつくることも自在にできる引き戸にすることです。
また、室内に湿気があるのは当たり前で、それを壁の中に入れなければいい。
そのために、内壁の中に防湿シートを張ることを予定しています。
そして、壁の中に入った湿気は外に出してやればいい。
そこで、壁の中に通気層を設け、棟換気ができる構造にすることを考えています。
これらのことが、家の断面図である矩計(かなばかり)図に書き表されてくるのですが、暑さ、寒さ対策として、内断熱がいいとか、外断熱がいいとか、いろんな話があるようですね。
どんな工法がいいのでしょうか?
限りある予算の中で、一番効率のよい対策を考える。
それが現実的に大事なことのように思います。
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(2007.8.18)
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