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019 Good Time & Bad Time
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3月から4月にかけては、別れの季節でもあり、出会いの季節でもある。
いろんな出会いと別れがこの春あると思うが、もうじき育児休暇をむかえ、僕もしばらく仕事からはなれ、お世話になった方々と離れて暮らすことになる。

仕事を通しての人との出会いは、自分の意思に関係ないところで決まってしまうものであるが、 人相手の職業柄、いろんな人との出会いがあった。
時には鬱の人と仕事を一緒にすることもある。
それが一昨年だった。

大概、人を好き嫌いで判断して、付き合い方を変えたりしないようにしているが、自分の意思とは関係なく、その鬱の人の存在感というものは大きく、自分の全エネルギーを吸い取られていくような一年だった。
ストレスに肩はこり、いつも二日酔いしているような、重たい泥の中にいるような気分の悪さを感じる毎日だった。

鬱というのは、かなり気をつけていないと、自分にも伝染してきてしまうものらしい。

しかし、悪い時があれば、良い時が必ずあるのが人生だと思う。

今年は、仕事の上でとてもいい人間関係に恵まれていた。
前向きな気持ちの方々に囲まれて一年間を過ごすことが出来た。
不思議なもので、気持ちの前向きな人と接していると、あれほどなくしていたエネルギーが少しずつ満たされ、体の調子も自然に治っていった。

今年が去年に比べて、楽だと感じるようなことばかりがあったわけではない。
自分が今まで経験したことのない、自分がどう動き出していいか分からないことに出会い、自分の力ではどうしてもうまくいかず、八方塞がりになってしまうことがあった。

それでも、力をかしてくれ、一緒に乗り越えてくれた人がいた。
何よりうれしかったのは、自分の出来ることを、出来る範囲で誠実に向き合って、行動を起こしてくれたこと。
今の自分が楽しい、とさえ言ってくれた。
そんな言葉に、僕は大きな力をもらった。

いい時もあれば、わるい時もあるが、どんなときでも自分が出来ることに誠実に向かい合い、人を大事にしていくことが出来る人はとても素敵だと思う。そして、そんな方は、優しく、何より強く生きている人だ。

この一年、僕が力を分けていただいた分は、いつか、何処かで、お返しすることができたらと思う。

本当にありがとう。

(2006.3.20)


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北の子星だより
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