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諏訪の神様 その2



長野県 諏訪湖
MINOLTA α 9 24〜85mm f9

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国譲りのお話はご存知ですか。
大昔、国を治めていた天照大神は、大国主命が治めていた出雲の国に、国を譲るよう使いを出しました。しかし、何度も断られた天照大神は、最後に力の強いタケミカズチを使いに出しました。

タケミカズチのたくましい姿を見た大国主命は、出雲を治めていくことをあきらめ、天照大神に国を譲ることにしました。しかし、二人いた息子のうち建御名方命は、千引きの石という大岩を持ち上げ、タケミカズチを脅しました。そうして二人の戦いが始まるのですが、最後に建御名方命は、タケミカズチに抱えあげられ、遠く諏訪湖まで力いっぱい投げ飛ばされてしまいました。

そういえば、投げ飛ばされてきたものが他にもあったことを思い出しました。
北信濃の戸隠には屏風岩という山があります。これは神話の世界では、天の岩戸。遠く九州からタヂカラオノミコトによって投げ飛ばされてきたのだそうです。
建御名方命が諏訪に投げ飛ばされたのは、南に富士山、北に穂高岳、東に八ヶ岳、西に駒ケ岳というように高い山に囲まれたところなら、そう簡単に出てこられないだろうということで、天の岩戸は天照大神に見つからないように、ということだったのでしょう。
辺境の地、信州信濃は、隠したり、閉じ込めたりするのに、うってつけなところだったのでしょうか。
なんだか現代でも似たことがありそうな気がしてきます。

諏訪湖にやってきて、神話の世界へと話が膨らんでいってしまいました。