二十以上の業者さんが家づくりに係わってくださる中で、一番長く家づくりに携わってくださり、家づくりの要になってくださる存在は、大工さんだろう。
大工の中村さんにお会いできて、本当によかったと思う。
中村さんがいつも気にかけてくださっていることは、柱と壁、壁と天井、壁と床、といった取り合いをどうするか、ということだ。
最終的な仕上がりを左右する下地づくりというのが何にも増して大事になってくるのだ。
(これは、モデルハウスなど出来上がった住宅を見学しても、けっして分からないところでしょう・・・。)
畳敷きの和室が一室あり、他は杉の板張りにしてもらうことになっている。
畳と床板の厚みはそれぞれちがう。
二つの異なる床材が、最終的にはフラットな床面として仕上がるよう中村さんは緻密に計算し、一行程ずつ丁寧に作業を進めてくださっている。
上棟で組まれた大引きの上に、畳部屋との高さを合わせるために板材を貼り付け、それから床板を柱に組み合わせるために柱に刻みを入れる。
4cmの杉の無垢板を床板として使うことになるのだが、中村さんはその厚み分の切込みを高い精度で柱に刻んでくだっさっている。
何十本とある柱全てを、のこぎりを使って手作業でだ。
2007.11.27
仕上られた杉の床板は、ぴたりと柱に収まっている。
見事というほかない。
もちろん畳部屋との高さも見事にそろっている。
仕上がった無垢の床板は、本当に美しく、気持ちがいい。
2007.12.07